• 団体別採用力 スパイラルアップ事業」とは、東京都と公益財団法人東京しごと財団が連携し、各業界に精通している団体を通じて、中小企業の「働き方改革」と「女性の活躍推進」を図り人材確保を支援する事業です。このたび、一般社団法人東京都情報産業協会が中心となり、株式会社Warisおよびアデコ株式会社がコンソーシアムを組織し、情報サービス業界企業様を対象に本事業を展開いたしました。

       

      情報サービス業界において人材不足が深刻化する今、優秀な人材を確保し、定着を図るためには、「働き方改革」と「女性の活躍推進」は欠かせません。本事業ではこれらを実現するため、支援先企業様への個別コンサルティングをベースとしながら、雇用環境改善のための制度導入セミナー、労働環境改善のためのスキルアップ研修など、多様なメニューを実施しました。

    • 支援事業における問題意識・調査結果

      2018年度に東京都内の情報産業事業社を対象に、アンケート及びヒアリング調査によるを課題洗い出しを実施しました

      調査結果

      1.  IT業界における受託開発・客先常駐ではクライアントの働き方に依存せざるを得ない状況がある
      2. 人材の流動性が高く、長時間労働に偏っている状況がある。これにはプロジェクトをリードするマネジャー(PM)の裁量が働き方に大きく影響している
      3. 女性のライフイベントによる離職がそのまま退職につながってしまう状況が多くある

      調査から導き出された課題

      1. クライアントとの関係性を変化させるような業態変革
      2. PMのマネジメント(リーダーシップ)スキル向上による長時間労働の是正
      3. 女性が働きやすい環境の構築
    • 本事業での取り組み

      【支援全体の概要】

      企業ごとの課題感・方向性に合致した各施策を提供することで、本事業を効果的・効率的に運営いたしました。

      【実施した支援と実績】

      本事業では、全27社を対象に事業を実施。実績としては、概ね計画時を上回る企業にご参加いただくことができました。

      ①魅力発信コンサルティング

      実績:2回×15社

      ②フリーランス活用支援

      実績:8社(10名)

      ③プロジェクトマネージャーのための会社実務研修

      実績:12社(34名)​

      ④総合的なコンサルティング支援

      実績:11社

      ⑤女性のいる職場環境づくり研修

      実績:16社(7名) ※9社は個別

      ⑥業態変革に向けたビジネスモデル変革コンサルティング

      実績:3社

    • 企業取組の好事例①

      ”今ある資産を見つめなおし、採用基盤を構築する”

      株式会社ブレイクスルー・ネットワーク

      所在地:東京都港区西新橋1丁目6番12号

      設立:2009年、従業員数:6人

      ■自社の課題、取組のきっかけ

      ケイパビリティ向上のためエンジニア採用を進めていきたいと考えており、育休制度の実施や独自の教育研修などに取組んでいましたが、求職者に自社の魅力が伝わらないことが採用のハードルになっていました。自社の魅力を見つめなおし、働き手にとって更に魅力的な企業を目指すため、参加しました。

      ■課題に対する取組内容

      提供いただいた支援策に複数参加し、今の自社の取組を様々な角度から棚卸し、分析を進めました。総合コンサルティングでは、自社の資産ともいえる既存の取組の棚卸とセットで、採用プロセスの設計を実施しました。また、PM研修に社員を送り出したことで、社員が自ら自社の魅力を考える機運を醸成できました。魅力発信コンサルティングでは、求職者にとって魅力的な自社資産を自社HPによって効果的に発信する方法を検討しました。

      ■取組のポイント

      本事業参加前の取組として、前述のように育休制度の導入や、自社独自の教育研修の運用などを行っていました。売り手市場のエンジニア採用市場において未経験者に注目し、彼らが働きやすく活躍しやすい場作りを進めており、そういった取り組みをうまく求職者に伝えていきたいと考えていた時に本事業への参加のご提案をいただきました。「総合コンサルティング」では、これまでの取組を棚卸し採用にあたっての資産として再整理し、またそれらを基にどのように採用を進めていくかのプロセスを設計しました。この取組により、自社として自信をもって求職者にアピールできる資産を再確認し、また、今後の取り組みの方針・課題の明確化ができました。

      ■取組みの前と後での変化、今後の抱負

      自社の資産を改めて振り返ったことによって、今後の自社の在り方を社員も含めて考えるきっかけを作ることができたと考えております。現在は、一度立ち止まって、採用の基盤となる社風や文化をどのようにしていきたいかを社員を交えて議論しています。この議論にあたってはToMo指数の考え方を導入しています。こういった通常の開発業務では関わらないフレームワークに触れることで、既存社員の能力開発にも資すると考えています。今後も、社員の継続的な能力開発をしつつ新しい仲間を増やすことで、社員のやりがいとお客様への価値提供をより高い次元でバランスさせていきたいと考えております。

    • 企業取組の好事例②

      ”自社の強みを再発掘することでお客様への更なる価値を届ける”

      株式会社アスネット

      所在地:東京都新宿区西新宿7丁目23番1号

      設立:2001年、従業員数:68人

      ■自社の課題、取組のきっかけ

      これまで派遣やお客様先での常駐などを中心にビジネスを展開してきたことから、どうしてもお客様の働き方に依存せざるを得ない状況がありました。離職者が増えるなどの傾向があり、より柔軟な働き方を取り入れることで、従業員の満足度を高め、更なるビジネスの拡大を目指すために参加しました。

      ■課題に対する取組内容

      提供いただいた支援策に複数参加し、働き方に関して様々な角度からの検討を進めてきました。業態変革コンサルティングでは、ビジネスモデル自体を変革することで課題に対する根本的な対応を検討しました。さらに、PM向けの研修やフリーランスの活用に関するセミナーなども参加したことで新たな働き方を検討、魅力発信コンサルティングでは会社の魅力を対外的にアピールする具体的な施策まで検討することができました。

      ■取組のポイント

      当社では、これまでに培ってきたノウハウを生かした高い顧客満足度を誇るサービスが多く存在しています。働き方改革を進めつつ、より高い価値提供を行っていくための取り組みを始めたいと考えていた時に本事業への参加のご提案をいただきました。「業態変革コンサルティング」では、自社の強みとするお客様中心の考え方や既存のサービスを再認識・再整理することで「Bridge」というコンセプトをまとめ上げ、お客様とのより良い関係を築いていくための基盤作りができました。新たなプロダクトを一から作り上げるには膨大な投資や検討が必要となりますが、既に存在するサービスをコンセプトとしてまとめるという手法は社内でも受け入れられやすい手法でした。

      ■取組みの前と後での変化、今後の抱負

      これまで点と点が結ばれていなかったように見えるサービスやアピールポイントを「Bridge」というコンセプトとしてまとめることができたので、求職者に対して、また、お客様に対しても訴求力を向上させることができたと考えています。情報産業においては、従業員が高い満足度で向上心を持って働ける環境を作り上げることが何よりもお客様への価値提供につながると信じています。今後もさらに生産性を高めて、社員への還元、ビジネスの拡大に取り組んでまいりたいと考えています。